前回に続いて…(だいぶ時間が空きましたが)
もう一人のお別れ。
年少から通ってくれていた
中2になるKさん。。。
今でも入園当初のきゃぴきゃぴした姿が目に焼き付いている。
冗談で「あのころは可愛かったなぁ~」と本人に言っていましたが,純真無垢で可愛かった(笑)
当時の面影は微塵もない(^^)
男勝りのアグレッシブな滑り。
荒れた雪面でも果敢に向かっていく。
そんな彼女は小1でスキーを始める。
当時はまだ私も教えたての頃。
前傾か後傾かくらいしか見抜けず,教えるというよりはただ一緒に滑っていたというレベル。
そのうち,Kよりも一つ上の学年にいたSやTが検定に挑戦し始める。
子供達が受けるならば…自分も。と挑戦したのが4年前。
どこにも所属せず,誰にも師事せず
まずは級別2級。加点が7点ついて合格。
ならば1級も…と
加点1点付で一発合格。
こんなサクサク合格してしまうんだ…
そして挑んだ準指受検は低速種目で×2つ
その後,テクニカルプライズを受検するもほとんど毎回
すべての種目で1点足らず…という不甲斐なさ。。。
諦めかけたときに光明。
シーズンラストと決めた検定で3種目に合格点が付いた。
まだチャンスはあるもののそこはトレーニングに絞り
翌シーズン1発目の検定に的を絞り,予告通りテクニカルプライズを獲得。
その同日。
1シーズンブランクがありながらも,K(当時小6)は級別1級を受検し1発合格。
そこから本格的に彼女は真剣にテクニカルスキーにのめり込む。
初参戦の全道Jr技術選の予選は2位で通過。
見事全道進出。
しかし,私が未熟であったために,悪いコンディションでの滑りを教えることができなかった。
小学生の部で最高学年でありながら,28人中24位という不本意な結果。
そこで,今季はこちらがシーズンインする前に全道各地のスキー場に足を運ばせた。
様々なバーン
様々な雪質
様々な滑り方
で練習を積んできた。たとえ同じ雪質でも,ちょっとした滑り方や身体の使い方,動かすタイミングを変えるだけで激変するのがスキーの醍醐味でもある。
相当自分も目が肥えてきたと自負してはいたものの,彼女はどんどん成長していく。
ビデオで粗探ししなければわからない領域まできていた。
自分の師匠にも欠点の指摘をもらって改善策を教えてもらった。
そして,今年の全道Jrの予選。
中学生の部で出場するので苦戦が予測できた。
10名中6名しか全道には行けない。
なんとか6位まで食い込んでもらいたい。そんな願いが重かったのか
出だしの大回りが5位と不安なスタート。
ただ,小回りで2位,総合滑走ではなんと同点1位を叩きだし点数を伸ばした。
結果は3位に入賞。
今年も全道大会が決まった。
昨年不本意に終わっていた大会だからこそ,練習に熱も入る。
…しかし,勉強とスキーの両立を命題とされていた彼女は突如爆発。
大会3週間前に勉強面で私から叱りを受けた後から突如様子がおかしくなる。
全道に進出できなければ勉強に専念するように…
学年末試験で結果が出なければ全道大会でスキーは終わり…
私からこう宣告されたのが響いた。
一時期練習も塾も来なくなってしまった。
あとあと時間がたった後に聞いてみたら,原因はそれだけではなかったのだが…
でもそれがきっかけにもなってしまった。
だんだんと解決の糸口が見えたところで
突如引越しが決まった。
=最後の全道大会となってしまうことも決まった。
ジュニアメンバーの中で一番の期待の星だったし
他の子供たち全員の憧れの存在だった。
残された時間,悔いの無いように結果を求めず達成感を求めよう。
それが幸いしたのかどうかはわからない。でも,最低学年で出場した全道の決勝大会で中学生の部29人中12位という誇れる結果を残した。
ただただ楽しくて乗っていたスキー。
気が付けば,本気で滑るようになっていた。
ここで結果が出たものだからなおさら辛い。
これから先がもっと希望の光に満ちていたから。
これから先の技術選はの彼女の目標とするナショナルデモンストレーターの登竜門となるはず…だった。
でも決まったことは変えられない。
取り消すことはできない。
すでにもう彼女はいない。
北海道から遠く離れた東北の最南端へ行ってしまった。
チームメンバーで送別会を開き
当日まで明かさず,内緒で空港まで見送りにも行った。
現地に到着した夜,地震速報が流れる。
そんな不安もこれからたびたび起こるのであろう。
同じ日本であっても
風土が違えばFOODも違い
風習も文化も違う。
一日も早く慣れてほしい。
の環境は悪くない模様。
今週末に春スキーに出かけるとのこと。
回数は減ることになるかもしれないけど
向こうでは純粋にスキーを楽しんでほしい。
彼女にそそぐ力の分をあとに続く者たちに同じ轍を踏ませないように
彼女から学んだことを決して忘れず
彼女の想いを残ったメンバーに伝えていく。
何年先になるかわからないが,やがて帰ってくることを期待して
私も研究に励む。
もっともっと目を肥やし,全日本に出場する時のコーチにお願いされてもいいように。
まぁ彼女が全日本に出ることになったら私は撮影係でしょうけど(笑)
夢はでっかく。
PS.
昨日彼女にこう伝えた。
自分はもうスキーは辞める。
希望を見失ったからと。
こういった後,返事は早かった。
「先生がいいんならそれでいいんじゃない」(意外とあっさり)
「でもさ,残された子供達のこと考えたことある?」(さすがにまずいと思いすかさず…)
「4/1なら言えるかと(笑)」
そう,昨日はエイプリルフール。
面と向かって嘘をつくとすぐにばれるのでオンライン上であればうまくいくかも…
自分は楽しんでいたのだが,多くの人に心配をかけ,彼女のお母さんを泣かせてしまった模様。。。
大いに反省しました。
すぐにツッコミをもらえると思っていたのですが,真に受けられてしまい…
いくら英@うりるふーるであっても人の心を傷つける嘘はいけません。。。